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***山田としお メールマガジン No.440***
2020年3月2日発行
山田としお公式ホームページ
(https://www.yamada-toshio.jp/)
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食料・農業・農村基本計画の見直しの検討について
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【5年ごとの改訂論議が終盤に】
新しい年になり、コロナ感染の爆発的な発症問題もあり、日本中
が大騒動の危機に瀕する中で、友人から激励の電話をいただいたが、
同時に、「新年からメルマガが2度しか出ていないぞ」と痛いとこ
ろを指摘された。その通りです。弁解になりますが、食料・農業・
農村基本計画の党の議論と、法案審議に関する説明が連日のように
入り、とりわけ、党の総務会メンバーの役をいただき、各省の法案
の説明も続いているので、その対応等に、ともかく目まぐるしい
日々を過ごしています。また、新年の挨拶で、各県を訪ねることも
多くありましたが、ここに来て、コロナ問題から一気に会合の中止
が相次ぎ、残念なことでもありますが、しかし、ようやくメルマガ
が書けます。
その基本計画の論議ですが、私が、事務局長として司会役を務め
る党の農業基本政策検討委員会、これには、毎回5~60人の議員が
出席しますが、これが昨年秋から10数回続き、その前後に、少人数
幹部会(インナー会議)、農林役員会、合同会議が入るので、それ
はもう大変な日程です。
【私の問題意識は七つ】
私は、議論の本格化の中で、自分自身の基本姿勢をまとめておく
必要があると考え、これまでの議論等を踏まえ、7項目のメモをま
とめていました。
一つは、担い手の圧倒的な高齢化で、地域の力が圧倒的に弱って
いること
二つは、政策の方向として、規模拡大、力強い担い手づくり、競
争力ある経営体づくりの方向にあるが、そのことが、逆に、ただで
さえ弱くなっている地域の助け合いや協同の力を削いでいることで
あり、現場と各自治体農政をむすぶ機能の充実、地方農政局等との
連携や体制の強化が必要なこと
三つは、農地所有適格法人等による株式会社の参入がすすみ、大
規模法人化が政策の方向にあるということで、農業集落や市町村域
の農業経営づくりの熱意が弱くなっていること
四つは、平成29年に、農村産業法(旧・農工法)と地域未来投資
促進法が成立し、業種が制約されているとはいえ、優良農地の企業
用地への転用を許可する例が拡大していること
五つは、新たな農業就業者の確保に全力を挙げる必要があること
六つは、県・市町村等自治体は、国と協力して、農地中間管理機
構の活動強化をはじめ、JA、地域の農業委員会、土地改良組合等
との取り組み強化に全力を挙げ、集落等の課題の把握と、その解決
に向け、体制強化と問題解決にあたること
七つは、以上の視点で、農水省をはじめとする関連する各省庁の
中央・地方間の事業の見直し強化を進める必要があること
これらの事々については、私は、上記の各段階での議論において
も、発言してきており、そして、都度、取りまとめにも盛り込まれ
たし、また、少人数幹部会でも発言し、賛同の意見もいただいてい
た。
今のところ、政府の案の取りまとめは正式には示されておらず、
これからの論議において当然修正が加えられていくと受け止めてい
る。
【5つの取り組み対策】
そこで、改めて取り組み対策を大胆に示すとすると、骨格は、次
のような内容になると思う。
1.力強く、持続可能な農業構造を実現するため、担い手の育成・
確保に全力を挙げる。
とりわけ、集落営農の脆弱化を踏まえ、人・農地プランを中心に、
地域農政局・都道府県・市町村の連携強化をはかるべく、法人化や
人材の確保を総合的に実施する「地域営農支援プロジェクト」の設
置を検討する。
また、農地中間管理機構の手続きの簡素化や体制の統合一体化に
よる担い手への農地集積・集約化を進める
2.中小・家族経営が地域農業を支える大きな役割を果たしている
ことから、多様な経営体の活躍を推進する
3.農業保険や経営所得安定対策など、収入減少を補てんする類似
制度を充実・簡素化する
4.多面的機能を発揮している農業・農村地域の条件整備と所得と
雇用の確保をはかる
5.食料・農業・農村に関する団体(JA・農業委員会・土地改良
組合等)の機能・役割の発揮を進める
以上、取り組み項目だけの整理ですが、上記を基本に、具体的な
政策確立に全力を挙げます。
なお、2月18日に、日本経済団体連合会(経団連)は、新たな
「食料・農業・農村基本計画」に対する意見として、「企業による
農地所有の全面的な容認」「農地所有適格法人への出資規制緩和」
を主張しています。全く納得できないし、私は、党として、きちん
と反論の申し入れを行うべきだと発言しています。
頑張ります。
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