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***山田としお メールマガジン No.397***
2017年10月6日発行
山田としお公式ホームページ
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日本の農業・農協を壊す「希望の党」と「日本維新の会」の公約
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【急造の党は徹底した規制改革を主張】
「政治」というものの有力な演者である(と思っていた)政党が、
かくももろいものかということに驚かされています。
東京都知事選と都議選で大勝した小池知事が都政に飽き足らず国
政に乗り出しました。「日本をどうしようという理念があるのか」
どうも見えませんが、国を社会を変えたいという情熱なのか、それ
とも、例えは悪いが、目立ちたいという「欲」みたいなものなのか
も知れないのですが、すごい人だと思います。そして、執念も体力
もあるということなのでしょう。
解散に打って出た安倍総理もすごい。北朝鮮の危険な暴挙、TP
Pや日EU等の世界各国との交渉、一刻も目を離せない日本や世界
の経済・金融の状況があるなかですが、残り1年で必ず総選挙を行
わざるを得ない中で、さらには、種々の苦しい弁明を繰り返し求め
られる中での、よくよく考えた上での判断だったのだと思います。
【野党の良識派の農業議員も解党で分散】
その解散の日に、民進党の衆参の農業政策担当の幹部に、それぞ
れ廊下で偶然にお会いしました。所属する民進党の動きが、左右対
立の代表選の後、幹事長選びで混乱し、そこへ、希望の党が華々し
く誕生し、わずかだが数人の離党が相次ぎ、新代表の気質なのか、
我慢できなくなって解党し、あたふたと新党との合流を打ち出しま
した。ところが、その新党の希望の党は、憲法改正と安全保障問題
で踏み絵を踏ませるという選別を打ち出しました。当然、選挙で勝
つためにそれを受け入れる人と、政治理念からして受け入れられな
い人が出て、反発が広がり、収拾が出来なくなって、分裂してしま
いました。一体、民進党という政党は、その代表は、幹部は、どう
してしまったのだろう。こんなにもろいものだったのか。
ところで、偶然会ったそのお二人は、私へのそれぞれの言葉は同
じでした。「我々は崩れてしまった。これからの農業政策確立と自
民党での頑張りを、山田さん、中心になってやってくださいよ」と
いうものでした。これまで、「山田さん、どうしてもっと頑張らな
いの」と私にしょっちゅう注文していた人の意見とは思えない発言
でした。そのお二人は、一人は結局無所属に、一人は参議院なので
今の段階では民進党だが、たぶん立憲民主党かもしれない。
【選挙後の離合・集散が心配だ】
こうした動きの背景にあった事々が徐々に明らかになってきまし
た。というのは、小池都知事、大阪の松井知事、前大阪市長の橋下
氏、そしてあろうことか竹中平蔵氏(小泉政権時の経済財政担当大
臣、その後、経済財政諮問会議議員、現在は規制改革推進の中心組
織である未来投資会議議員、国家戦略特別区域諮問会議議員、人材
派遣会社パソナグループ会長)と9月20日に会談しているのです。
その直後に、日本維新の会は、公約を発表していますが、その内
容たるや、日ごろから竹中氏が発言しリードしている規制改革によ
る農業の成長産業化と農協改革の動きをさらに促進するものになっ
ています。曰く、「減反廃止を徹底する」「戸別所得補償を主業農
家に限定する」「地域農協から金融部門を分離し、地域別に株式会
社にする」「独占禁止法の適用除外規定を廃止し地域に複数の地域
農協を設立する」「農協法を改正し株式会社の土地保有を全面的に
認める」「農業委員会を廃止する」というものです。
一方、希望の党の公約は、「徹底した規制改革と特区を最大活用
し、民間の活力を生かした経済活性化を図ります」としたうえで、
「農業補助金を大胆に廃止して農家への直接支払いに一本化する」
「補助金漬け農業から稼げる農業に転換する」というものですから、
歩調はあっています。まさに、民進党から希望の党へ移った議員の
声はとてもじゃないが反映されているとは言えない代物であり、民
進党からの議員が危惧したとおりになっています。
【しっかり勝って、しっかり公約を実現しよう】
ところで、自民党の公約は、農業分野については、私も加わって
の参議院の農林幹部3人と、衆議院1人の4人で何回も詰めて原案を
作り、党の機関を経て、若干の修正はあったものの、きちんとした
公約を作り切れていると思っています。公明党も、自民党と同一歩
調です。
心配は、選挙戦の中で、総理や官房長官が、遊説で、これらの公
約を踏み外して、市場原理導入の拡大を主張し、希望や維新の公約
を受容する演説を行うのではないのかという心配です。総選挙の行
方を心配するあまり、両党に妥協するようなことになれば、我が国
の農業・農協は、本当につぶされます。
今求められるのは、自民党がしっかり勝つことです。そのために、
長い間、築きあげてきている農業者や農協の取り組みと、公約をし
っかり堅持して国民の支持を得ることです。
しっかり勝たないと、農業と農村と農協は、本当につぶされると
思います。頑張りましょう。
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