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山田としお メールマガジン290号
予算委員会で、安倍総理に、TPPを質疑

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       ***山田としお メールマガジン No.290***


                    2013年2月22日発行

               山田としお公式ホームページ
            (http://www.yamada-toshio.jp/)
 
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        予算委員会で、安倍総理に、TPPを質疑
 
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【概要】

 2月19日、テレビ報道入りで、予算委員会で、安倍総理に、日米
首脳会談でテーマになるTPP問題について質疑しました。総理は、
ていねいに答弁し、「選挙で公約した6項目は、国民との約束であ
り、これを守ること」「首脳会談を終えて、帰国してから、協議の
内容や参加した場合の影響を分析した上で、国益にかなう最善の道
を求める」と繰り返し発言してもらいました。

 私は、「美しい国」日本を守るという総理の答弁からしても、マ
スコミが報道するような、早急な交渉参加表明を行うことはないと
確信しましたが、しかし、懸念もぬぐえません。

 まさにこれからです。長い長い闘いが始まります。頑張ります。

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【野党のくせが抜けず、総理に激しく質疑】

 1月28日に通常国会が召集され、開会式をはじめ、所信表明、代
表質問、予算委員会と日程が続きます。そうした日程の合間を縫っ
て、全国のJAを訪問するという過密な日程を組むこととなりまし
た。

 そうした中で、幹事長室から参議院予算委員会での質疑の打診が
ありました。断る理由はありません。すぐ、「お願いします」と受
けました。もっとも注文がつきました。それは、「与党なのだから、
これまでの野党とは違う、そのことをふまえてやるように」という
ものでした。

 私の場合、テーマは、当然、TPPですし、震災復興です。電車の
中で、飛行機の中で、何を質問するか、ともかく思いつくことをメ
モしました。そして、宿舎に帰り、パソコンに向かって、整理する。
その上で、資料とも付き合わせながら絞り込む。この間、JAを訪
ねても、会議室で迎えていただいた皆さんの前での国政報告でも、
質問をどうするかが頭から離れません。こんな形で、10日余り過ご
しました。

 さて当日を迎えました。

 この日は、午前8時から、「TPP参加の即時撤回を求める会」の総
会で事務局長として、どんどん発言の手が上がる皆さんの順番を指
名する司会の役割を担い、先輩議員の意見に対する役所の回答を先
送りしたので「無視するのか」と大声でどなられたりしながら、何
とか9時からの質問時間に間に合いました。

 テレビ入りの質疑も、もう何度か経験しているのに、この緊張は
容易でありません。とりわけ、準備しすぎて質問の量が多く、これ
をどう時間内に収めるかにばかり気が行ってしまい、はじめから力
が入り、時計に追われるような対応になってしまいました。聞いて
いた幹事長室からは、与党の質問としては言葉がきついので、私に
メモを入れようかとまで考えたらしいのですが、進むうちに徐々に
落ち着き、質問全体としては良かったという評価をもらいました。
終わった直後にも、何人かのJA組合長さんや県の会長さんから、
良かったよとの電話やメールをもらいました。

 しかし、やはり持ち時間が切れて、震災復興と原発事故に関連し
て予定していた巨大防潮堤の建設問題や、原木シイタケの風評被害
や原木生産のための里山対策の問題、汚染稲わらや家畜の糞の処理
問題、間伐材等を活用した木質バイオマス発電等の質疑まで行き着
きませんでした。


【聖域なき関税撤廃問題も含め、6項目を確認】

 ところで、今回の質疑では、選挙で公約した6項目は国民との約
束であること、さらには総理の農業への思いを引き出すなど、以下
のことを明らかにできたと思います。

 一つは、総理は、オバマ大統領との首脳会談では、「聖域なき関
税撤廃を前提条件とする以上は交渉に参加しないという選挙公約と
ともに、Jファイルの残り5項目を入れた6項目を掲げて選挙戦を戦
ったのであり、国民との約束をたがえてはならないと考えている」
と明言したこと。

 二つは、さらに、総理は、6項目をきっちりと認識し、「これま
での協議内容あるいはTPPに参加した場合に生じる様々な影響等も
含めてしっかりと精査をし、そして分析した上で、国益にかなう最
善の道を求める」とも明言したこと。

 三つは、首脳間のやり取りの中で、当然英訳が必要になるが、
「日本側の解釈と米側の解釈が、それぞれの解釈にならないよう、
各省に指示する」(官房長官)こと。

 四つは、自動車の問題については、新聞が報道するような内々の
妥協案というものはない(太田国交大臣、茂木経産大臣)こと。

 五つは、「自動車を育成するために農業を犠牲にする、そんなこ
とはあってはならない訳であって、農業はまさに国の礎というふう
に考えている」(総理)こと。

 六つは、「私はまさに日本の国益を守る代表としてその交渉に臨
んでいくわけでありますから、その国益を確保するための全力を尽
くしていきたいと決意している」(総理)こと。

 七つは、産業競争力会議については、「農家とか農協を非難する
ような議論は全くなかった」「日本の農業の素晴らしさ、この素晴
らしさを世界に広げていくために何をすればいいか、日本農業の素
晴らしさ、これを世界に広げていくために何をすればいいかという、
そういう建設的であり前向きな議論に終始した」(総理)こと。

 八つは、自分のふるさとの「田植を前にした棚田に水を張った景
観というのはもう息をのむほど美しいんですね」「私にとってはこ
の棚田があって、生産性は低いんですが、棚田があって初めてふる
さとなんですね。このふるさとがあって私は美しい日本なんだろう
と思います」「この農業というのは国の礎でありますし、そして日
本の文化と伝統、そして地域、環境を守る上においてきわめて重要
な役割を担っている」(総理)こと。


【考えられない、今回の首脳会談での交渉参加の表明】

 私の後からの質疑で、総理は、参議院選挙前にも方針を決定して
いきたいと答弁したこともあって、マスコミは、いよいよ交渉参加
かと煽り、参議院選挙にどう臨むのかと私にまでインタビューが殺
到しました。

 私は、しかし、今回の日米首脳会談で、交渉参加を判断するよう
なことには到底ならないと思います。何故かというと、交渉参加の
入場料とまで言われる自動車の問題について、私の質疑でも明らか
になりましたが、全く詰めができていないからですし、また、日本
にとって聖域である重要品目を交渉から除外するというような政治
的判断を、米国が今の段階で明言することはあり得ないからです。
米国はそれほど甘くありません。むしろ心配は、総理への質疑でも
申し上げましたが、例えば、「日本の固有な事情を考慮したい」な
どというようなオバマ大統領の言葉をとらえて、交渉参加を進めた
い日本側の関係者が、おおげさに交渉参加を煽りたてることこそが
懸念されます。

 まさにこれからです。長い長い闘いが始まるということです。そ
うしたなかでは、過半数以上の議員が集まった「TPP参加の即時撤
回を求める会」の活動が重要になります。

 質疑の翌日の20日の夜には、さっそくテレビ(BSフジ)に呼ばれ
て、約40分、生放送で、それも事前の打ち合わせもなくしゃべらせ
てもらいました。予算委員会とは違って、少々くだけすぎたかとの
反省もありますが、率直に話せたと思います。

 これからです。頑張ります。


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