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***山田としお メールマガジン No.146***
2009年4月10日発行
山田としお公式ホームページ
(http://www.yamada-toshio.jp/)
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15兆円の経済危機対策を決定
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20年度1次補正、2次補正の実施、21年度本予算の決定、そして、
昨日に21年度補正予算案の取りまとめが行われ、本日に正式決定さ
れることになりました。
今回の補正予算案は、いわゆる「真水」と言われる実財源が15兆
円で、地方自治体や事業実施者の負担分や融資規模を加えた事業費
は57兆円になります。世界金融危機下での世界同時不況の渦中にあ
って、わが国経済が「底割れ」しないよう歯止めをしようというも
のです。
予算編成の考え方は、これまで財源がなくて手がつけられないで
きたもの、積み残してきたもの、新たな成長に向けて底力を蓄える
もの、景気回復に結びつけるために即効性を期待するものに焦点を
当てています。また、1年限りとするが、内容によっては次年度の本
予算に反映して行くねらいを持ったものもあります。内需を拡大し、
それが企業活動を刺激し、雇用の回復や所得の向上につながり、そ
れが循環することをねらったものです。
公共事業ももちろん含まれていますが、従来のように公共事業一
辺倒のものとはせず、新技術の開発・定着、環境改善や地域の活性
化、グリーン・ニューディールの実施、雇用の創出、健康・子育て
・医療への支援など、自民党も時代環境の変化の中で理念を変えて
きています。
農林関連予算も、1兆302億円と全体の10%弱を占めており、農林
水産業重視の方向をきちんと示すものとなりました(※詳細は添付
PDFを参照ください)。
その特徴は、「水田フル活用」元年としての取り組みを加速するも
のとして、コメ粉や飼料用米へ10アール当たり2万5,000円を上積み
したことです。コメの生産調整は、作物対策を重視する形で展開す
ることを明確にしました。麦や大豆等の転作についても、10アール
当たり最大1万5,000円を上積みしました。
一方、20年度の補正で実施した生産調整実施者への水稲作付面積
当たり3,000円の措置は、20年産の1年限りとなり今回は実現しませ
んでした。相当の激しい議論があったと伺っていますが、何も作付
けしない調整水田が20万ヘクタールにのぼるなど、必ずしも水田を
活用することが出来ていないなかで、コメの計画生産を行うのにコ
メの生産を刺激する形はとれないのであって、不足する転作作物へ
の対策を行うことで計画生産と自給率向上をすすめる形になったも
のです。
その意味では、石破大臣の生産調整見直し発言があり、それに触
発された選択制論議の交錯がありましたが、今回の補正予算は、作
物対策で生産調整のメリットを出して生産調整をすすめるとした党
の主張を貫徹した形になりました。
このほか、小規模農家・高齢農家などの農地の出し手が安心して
担い手に農地を委ねることができるよう、今後3年間に、農地の面
的集積につながる貸出を行った農地所有者へ、年10アール当たり1
万5,000円を最長5年間交付することとなり、総額2,979億円が計上
されました。このことは、今回の対策が単なるバラマキでなく、農
業の将来方向について一定の方向性を持って示されたということで
しょう。要は、土地利用型の農業について、農地を担い手に集めて
いく、そして一定規模の農業者をつくるということです。
このほか、農業機械のリース事業の拡大、スーパーL資金の無利
子枠の拡大等、生産現場から強い要望のあった対策が盛り込まれま
した。
また、林業については、間伐や路網の整備、国産材の利用拡大、
バイオマス施設の整備、花粉の多いスギの伐採・植え替え等で2,53
7億円、水産業については、漁港の整備や漂流物の除去等で981億円
の対策が盛り込まれました。
なお、7日の農林水産委員会では、特定農産加工法の延長について質
疑しました。特定農産加工法は、平成元年に、牛肉・オレンジや12
品目におよぶ果汁等の自由化や輸入枠の拡大に対応して、加工施設
の整備に対する低金利融資や税制対策を講じるものです。
法律そのものに異議はありませんが、対策があるにもかかわらず、
この間にもこれら作物の輸入量が2.5倍に拡大し国内生産が落ち込ん
でいる状況にあります。そこで、パイナップル、ミカン果汁、野菜、
牛乳、麦、かんしょでんぷんについて、それぞれの作物に必要な対
策や仕組みについて質疑しました。また、石破大臣には、新たな食
料・農業・農村基本計画の検討において、これら作物への対策を盛
り込むことを注文しました。
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