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***山田としお メールマガジン No.145***
2009年4月3日発行
山田としお公式ホームページ
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農水委員会で惨敗
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4月2日の参議院農林水産委員会で、「組合は特定の政党のため
に利用してはならない」旨の、いわゆる「政治的中立」規定を盛り
込むべきとする、農協法・森林組合法・水産業協同組合法等の改正
法案が審議され、自民党・公明党の反対にかかわらず、民主党・国
民新党・共産党の賛成多数で可決されました。
委員会には、JA全中をはじめとするJA全国連、全森連、全漁
連等から多くの傍聴者がお見えになっていましたが、皆さんがっか
りしたのではないでしょうか。私も、もっと対応の仕方があったの
ではないかと考えると悔しくてなりません。
昨年秋の金融機能強化法案の審議において、民主党は、JAのA
TMに対立候補のポスターが貼ってあったことを問題にし、「何が
何でも解散」という政局づくりのねらいもあってか、農協法等の改
を持ち出してきました。昨年の臨時国会では全く審議されなかった
ものの継続審議となり、現在開会中の通常国会で予算案が通過した
ため、改めて持ち出してきたものです。
国会の慣例では、前国会からの継続審議法案を先議するとなって
いるため、農産加工業支援の日切れ法案や、コメ粉・飼料米のトレ
ーサビリティー等を行うコメ3法案、さらには重要法案である農地
法改正法案等の成立を目指す与党とすれば、この農協法等改正法案
の審議をまず行わなければ先に進めないという弱点を抱えてしまっ
たのです。このため、結局は、納得できないまま審議に突入せざる
を得ませんでした。
私自身は、昨年秋から質疑の準備を進めてきましたが、先輩議員
から、「どういう内容であれ当事者の主張でしかないという受け取
り方がされるだけから控えた方がいい」という意見をいただき、残
念ですが質疑ではなく、反対討論で意見を述べさせてもらうことに
しました。
ところで、委員会では、岩永浩美先生が「法的には農家そのもの
とみなされる農事組合法人にまで政治的中立を求めるのは、憲法が
保障する政治的信条自由の権利を侵すものである、このような欠陥
だらけの法律案は審議できない」と法案を痛烈に批判し、「退席す
る」と本当に委員会を出てしまわれました。こんな状況では私も残
れないので、退席しました。
慌てられたのは委員会理事の先生方で、「手順としては退席は理
解されない。反対の姿勢を明確にし、反対しよう。そうしないと先
に進めないし、この後の法案審議にも影響する」との説得がありま
した。私は、「こうした法案が多数で通ることに多くの反発がある。
これまでの理事の努力は分かるが、簡単に採決されてしまうことは
納得できない」と申し上げましたが、委員会運営の縛りを破れず、
岩永先生が再度委員会に戻り、「絶対に納得できない」との意見を
きちんと表明することで収束しました。
質疑後には、私が自民党と公明党を代表して反対討論を行い、「
民主党提案の本法律案は、組合が構成する組合員の経済的・社会的
地位の向上をはかるために行う憲法上も認められた政治活動の権利
を侵すものであること、国際協同組合同盟が1966年の大会で協同組
合原則から政治的中立の規定を除外した国際的な潮流にも反するも
のであること、農林漁業者の切実な要求を受けとめなければならな
い政党としての政治的な使命を自ら制約するものであること」等の
反対理由を述べ、「法案提出者の見識を疑わざるをえません」と激
しく結びました。(※添付資料参照)
しかし、最終的には、民主党・国民新党・共産党の賛成多数で可
決となりました。数が足りないということはこんな結果を生むので
あって、残念で仕方がありませんでした。
と同時に、国会や委員会運営の難しさにも直面しました。もっと
準備し、根回しし、対策を講じていくことの大事さを学びました。
今後、農協法等改正法案は、参議院本会議で可決、衆議院に送付
されますが、与党多数の衆議院では否決される見通しです。衆議院
では、法案の問題点を明らかにしたうえで明確に拒否、廃案として
いただきたいと切に願っています。
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