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***山田としお メールマガジン No.442***
2020年5月19日発行
山田としお公式ホームページ
(https://www.yamada-toshio.jp/)
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コロナ禍の下で、改めて農業協同組合の在り方と位置づけを考える
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【現下の重大局面でも、規制改革推進会議が跳梁】
5月15日の党の農林役員会の主要テーマは、多くの緊迫した問題
を抱えるコロナ対策にかかわる第二次補正の議論だった。畜産物、
とりわけ、牛肉の販売が滞っていることや、各種行事の中止で花の
売れ行きがバッタリと止まっていること等々、多くの議論が出され、
しっかり予算対策を求めることを確認した。
その後に、前日(5月14日)に開催されていた規制改革推進会
議・農林水産ワーキング・グループの議論の内容が報告された。違
和感があったが、野村部会長がテーマに盛り込んだようだ。これは
良かった。
当日の規制改革推進会議は、JAの「自己改革の実施状況」を
テーマに、全中、全農、農林中金、さらに、生産資材等の購買や店
舗等の会社化等の取り組みについて、日ごろから規制改革推進会議
等から注目されているJAからもヒヤリングがなされたようだ。
私は、コロナの対策で、農業者のみならず国民全体が外出抑制な
どで経済全体が低迷しているにもかかわらず、この間、規制改革推
進会議が開催され続け、「専門家」といわれる委員による、コメの
検査制度の廃止や、株式会社の農業参入の促進等が議論されている
ことを許しがたいこととして受け止めていたことから、何としても
議論させていただきたいテーマだった。
コロナ対策で、国民挙げた努力があり、とりわけ農業者は、着実
に季節が移るなかで、育苗・田耕し・田植えと続く作業を、家族総
出で、集落の皆さん、営農組合の皆さん一丸となっての取り組みを
進めておいでになる中で、「検査廃止」で一体どんなコメの流通や
価格形成がなされるのか、冬期間、ライスセンターやカントリーの
整備を行うなど、万全を期してきたJA等にとっては、とんでもな
い議論がなされていることに、当然、強い不安と反発があるわけで、
私にとっても、これらのことがテーマとして取り上げられたことの
衝撃は大きかった。
【役員会での私の発言】
私は、日ごろ、このことについて、どこかできちんと発言してお
かねばと考えていたので、突然の機会に「得たりや応」のチャンス
だった。
当日の規制改革推進会議では、相変わらず、株式会社の農地所有
による農業参入を評価し、競争の導入がなされているJA等の動き
を評価するという、とんでもない意見も出されていたようだ。また、
委員からは、民間企業の参入や、国家戦略特区における企業の参入
を評価しさらに進めるべき、JAの事業に民間の金融・保険の参入
が必要等々の、従来通りの教条的な議論があったようだが、相変わ
らず、農協攻撃を繰り返しておいでになる委員からは、准組合員の
JA利用問題を持ち出して、JAの組織・事業活動を牽制する意見
も民間の農協攻撃委員から出されていたようだ。
私の発言は以下の点だった。
・現在、全国の農業関係者は、新型コロナウイルスで大変なご苦労
をされている。
・そのような中で、規制改革推進会議が開催され、農業・農協批判
をもっぱらとする委員が出席し、その意に沿った発言がなされてい
る。
・この時期に、このような規制改革推進会議の対応を進めることが
政治の方向としていかがなものか、納得できない。
・このことは、今後の政局をはじめ、様々なところに影響を与えか
ねない問題だ。
・コメの検査制度についても、議論が行われているが、コメの集出
荷・需給調整とも連動する大きな問題だ。
・内閣府にも、このことをしっかりお伝えいただきたい。
というものだったが、前列にお座りの党の農林幹部の皆さんは、頷
いておいでだった。
【改めて、協同の取り組みを位置付けるべきだ】
どうも、規制改革推進会議は、どういう理念や基準でJAの協同
の取り組みを考えておいでなのか不明である。競争を導入すべき、
他業態に伍して事業に取り組むべき、組合員の在り方についても、
准組合員について、肯定的なのか、否定的なのか、どう考えて発言
されているのかも不明である。ただあるのは、株式会社の参入であ
り、競争の導入であり、株式会社を念頭に置いた民間化である。
必要なのは、季節の変動、自然の脅威等、条件が必ずしも良くな
い中で、島国でかつ歴史的な、容易に克服できない小規模零細な土
地利用のもとで、大切な国民食料を供給する、協同を原理とする組
織の在り方として、どう競争力をつけ、生産を行い、所得を実現す
るのかということです。それには、一定の支援等の政策配慮が必要
だ、という基本を定めた政策推進が必要なのです。
改めて、国民食料の安定確保、美しい国土と、安定した国家と国
民生活を進める、その上での、農業・農村・地域協同の組織を位置
づけるべきなのです。
それを基本にしながら、政策推進の中に、特性ある協同組織を位
置づけるべきなのです。そのためにこそ、JAは、役職員、組合員、
地域の関係者、行政関係者の一体となった理解と合意を実現してゆ
こうじゃありませんか。
それは、「株式会社」にすればそれでいいというものでは決して
ないのです。株式や出資等の論理でなくて、地域における人の協同
の組織としての理念と事業と行動原理があるはずです。それを、き
ちんと理解し合意した、地域に根差す協同組織として、その事業活
動の原理があるはずです。頑張りましょう。
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