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山田としお メールマガジン370号
やはり必要なのは、しっかりした経営所得安定制度

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    ***山田としお メールマガジン No.370***


                     2016年5月27日発行

                山田としお公式ホームページ
            (http://www.yamada-toshio.jp/)

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   やはり必要なのは、しっかりした経営所得安定制度

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【いい経験だった林先生と高鳥先生との鼎談(ていだん)】

 大変いい経験をさせていただきました。それは高鳥修一 内閣府
副大臣の激励会で、林芳正 前農水大臣と私との鼎談の形で、高鳥
先生が問題提起し、それに林先生と私が答えるというものでした。
会場に集まった方は、優に300人を超えていました。約1時間、高鳥
先生の担当分野であるTPP合意と対策を中心に率直なやり取りが出
来たと思います。


【テーマはTPP合意後の対策】

 高鳥先生からの問題提起は、TPP合意の受け止め、その対策とし
ての輸出等の対策、そして今後のわが国農業への展望と期待でした。

 林先生は、まさにTPP交渉の前段と後段を大臣として担われ、直
接の交渉担当大臣ではなかったものの(直接交渉を行ったのは当時
の甘利大臣)、全力で交渉に関わり、農産品を中心に品目ごとの関
税水準や、輸入数量枠の設定や、制度変更が与える影響への対策を
指示する立場でした。まさに、交渉の過程で多くの判断をされたの
だと思います。ですから、林先生からは、品目ごとの影響を最小限
にすべく努力を重ねたこと、その結果、各交渉参加国が、農産品の
自由化率を99%や100%にした中で、わが国は81%にとどめたこと、
重要品目であるコメについては、現行の高水準の関税を守るととも
に、米国の輸入枠拡大要求を最小限に抑えたこと等を報告されまし
た。


【評価される牛・豚の経営所得安定制度の法制化】

 ところで私はと言うと、TPP交渉参加に関する国会決議を掲げ、
ましてや、この問題が生じた民主党政権から安倍政権までの5年に
わたり、TPP参加の即時撤回を求める会、そして安倍政権下での、
「両国のセンシティビティを認識」するというオバマ大統領との共
同声明や、「『聖域なき関税撤廃』が前提ではないことが明確にな
った」との安倍総理の言明のもとに、議員連盟を「国益を守り抜く
会」と改称し、この間、通じて74回にわたり議員総会を開いてきま
した。その立場からして、重要品目の関税に手がついたことは残念
だが、米国の最も要求の強かった牛肉・豚肉について、「関税の大
幅削減がなされたことは極めて残念である」、しかし、その対策と
して、「牛肉・豚肉の生産者への補てん割合を高め、その法制化を
打ち出したことは大変意義がある」「今回、関税削減や撤廃がなさ
れた野菜や果樹等について、今後影響が生じた場合の経営安定対策
等の政策目標になる」と発言しました。


【輸出対策は、チェック・オフ制度がカギ】

 また、輸出対策については、高鳥先生が「JA等が各地でバラバ
ラに輸出するのではなくて、JA全農が統一的に対応する仕組みを
作るべき」とおっしゃられたので、私からは「全く賛成ですし、そ
の取り組みが動き始めています。あわせて、米国や豪州やカナダが
やっているように、国が、出荷された品目ごとに少額の拠出金を生
産者から徴収し(たとえば、米国では牛1頭1ドル)、それを国とし
て管理し、品種開発等の試験研究や、各国への輸出や消費拡大の対
策費として使うという仕組み(チェック・オフ制度)が必要です」
と申し上げました。

 これは、日本では、かつてコメの消費拡大対策等として、1俵あ
たりの拠出金を集め、今は行われていませんが、それと同様の仕組
みです。ただし、諸外国では、国が関与し、法制化のうえ運用され
ているという意義は大きいと思います。私の問題意識は、TPP合意
を受けて、豪州等は農産物の輸出先として中国や日本をねらいにし
ているということです。かつて敗戦後の日本に対して米国が行った、
食糧援助に名を借りた小麦や大豆やトウモロコシやオレンジ等の輸
出拡大のように、戦略的な輸出が行われることへの懸念です。「日
本が各地でバラバラに香港や上海やシンガポールやドバイ等への輸
出競争をしているのでは、到底勝ち目はない」と発言しました。


【必要なのは「日本の将来像の共有」の国民合意】

 そして最後に、次のように訴えました。

 日本では、TPPでGDPは約14兆円押し上げられるが、農林水産分野
では1,300〜2,100億円のマイナスになると試算されています。「影
響を被る農林水産業に対して、産業界から、しっかり支援する政策
をこそ打ち出すべき」です。それなのに、逆に、「農業は競争によ
る規模拡大や成長産業化を進めるべきだ」「農林水産業は補助金に
頼るのでなくて、規模拡大等にもっと努力すべきだ」ということだ
けでは、国土に制約された日本では限界があります。日本と地域を
守るためには、その地域を支える家族農業や、高齢者も含めた「総
働き」による所得実現が大切です。まさに、経済界、政府、政党、
国民による「日本の将来像の共有」を合意することが必要です、と
訴えました。

 ところで、この会の前段に、県議さんや、各市町村長さんや、J
A組合長さんや、土地改良組合の皆さんとの意見交換がありました。
熱心なご発言があり、とりわけ、中山間地の離農や離村が進み過疎
化が著しいこと、若い農業就農者が全くいなくなっていること、耕
作放棄地化が進み、かつての農業基盤が劣化していること、中山間
地直接支払等はありがたいが、条件不利地域の崩壊は防げないでい
ること等、切実な声が出されました。

 また、鼎談が終わった後、出席者を代表して県議さんやJAの関
係者が意見を述べられ、地域の担い手に対する経営所得安定対策の
充実こそが必要だ、是非、その方向で政策を進めてほしいとの励ま
しを頂きました。感謝申し上げるとともに、いただいたご意見をも
とに、引き続き頑張ります。


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