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***山田としお メールマガジン No.273***
2012年9月5日発行
山田としお公式ホームページ
(http://www.yamada-toshio.jp/)
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「まっとうな日本を考える」を提言
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【概要】
今年の2月から、8月まで、国会や党の活動以外で精力的に取り組
んできたことがあります。それは、TPP阻止をはかるためにも、TPP
がねらいとする市場原理の徹底とは異なる新しい国づくりの考えを
示して行かなければならないのではないかという問題意識のもとに、
提言をまとめることでした。自民党の参議院議員30人余りが参加し
た会で、分担して執筆し、意見交換し、まとめることが出来ました。
「まっとうな日本を考える」がそれです。
現下の日本において、実行すべき政策は何か、党派の枠を越えて
ある程度集約できるのではないのか、市場原理だけでなくて、効率
化一辺倒でなくて、日本の国土や日本人の価値観を活かした経済・
社会・政治の仕組みやあり方を示していく必要があるのではないか、
と考え取り組んだものです。
政策課題ごとに精祖まちまちな面があり、統一性にも欠けた部分
が多いのですが、その意気を汲んでいただきたいと思います。私な
りの要約を掲載しました。
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【問題意識は、TPP参加阻止が出発点】
ここ半年余り、結構時間をかけて努力してきていた提言をまとめ
ることが出来ました。表題は、「まっとうな日本を考える」です。
とりあえず、参議院議員有志の名前で、与野党問わず、全参議院議
員に届けました。届けた際の世話人は、脇雅史(現国対委員長)、
山本順三(愛媛選挙区)、西田昌司(京都選挙区)、山田俊男(全
国比例区)としましたが、他意はありません。一番出席率が良くて、
最後のまとめの打ち合わせをしたメンバーだったというだけのこと
で、野村哲郎先生(鹿児島)、青木一彦先生(島根)には初めから
関わっていただいていましたし、伊達忠一先生(北海道)、山谷え
り子先生(全国)、松村祥史先生(熊本)、末松信介先生(兵庫)
等には一貫して出席していただき議論に加わっていただきました。
ともかく、自民党参議院議員の3期生、2期生、1期生を中心に約30
人が、1月末から5月末まで、週に一回、木曜日の1時から1時間ない
し1時間半、都合14回の会合を重ねて、それぞれが15のテーマごと
に分担執筆し、意見交換し、とりまとめました。自分はというと、
会議の段取りから、意見のまとめ、整理を引き受け、会議の準備等
は私の事務所が行ないました。
この会の問題意識は、以下のことでした。
すなわち、TPP交渉参加阻止を議論していく中で、「聖域なき関
税撤廃」は到底認められませんし、医療の混合診療がなされれば国
民健康保険制度が崩れますし、食の安全安心にかかわる残留農薬基
準の緩和などの米国の規制緩和の押し付けは、国民生活を壊し、ひ
いては日本を壊しかねないので絶対に認められません。しかし、こ
れを言い募っているだけではどうも説得力が足りません。というの
は、議員の中にも、とりわけ経済界にもマスコミにも、経済成長が
必要であり、そのための貿易促進や日米同盟強化の観点からもTPP
は必要だという論調があります。それにしっかり反論するためには、
そもそもTPPの根底にある、自由貿易や投資の自由化、さらには米
国流の市場原理、自由競争至上主義は、どこが悪くて、どこが納得
できないのか、ということでした。
そのうえで、我々は何を目指すのか。資本主義の経済運営の中で、
我々は仕事をし、生活しているのであって、一体どういう資本主義
を目指すのか。それを解明しないと、TPP反対の説得力がない。そ
こで、我々は、ここを目指すというものを対案として示さなければ
ならないのではないのか、ということでした。
【「まっとうな日本を考える」を提言】
こうした問題意識で「新しい日本型資本主義を考える会」として
各議員に声をかけて、この会は出発しました。当時の呼びかけとし
て、次のことを主張していました。
(1) 我が国の経済社会の現況を克服するためには
何が必要なのか
(2) 日本型ともいうべき資本主義のあり方をどう考えるのか
(3) TPPがいかに危険な仕組みであり、これに対置して
我が国が取り組む戦略はどうあるべきなのか
(4) これらの課題を背負わなければならない政治と政党は
どうあるべきなのか
以上の問題意識で議論をすすめるなかで、「まっとうな日本を考
える」提言のとりまとめとなりました。
この提言は、A4判で20ページにわたりますので、項目ごとの論点
を要約して掲げたい。なお、要約は、私、山田の責任です。なお、
全文必要だという方には連絡をいただければ送ります。
この提言が、以下の、全参議院議員に配布した際の文章にある通
り、党派の紀を越えて一つのよりどころとなることを期待するもの
です。
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平成24年8月 参議院議員 各位
政界の状況は予断を許しませんが、状況が厳しい中、我々参議院
議員に課せられた使命はますます重いものがあると存じます。
現下の日本において、実行すべき政策は、党派の紀を越えてある
程度集約できるのではないかと考えています。
こうした考えに立って、有志が集まり、勉強会を催して参りまし
た。様々な政策課題について、それぞれが分担しつつ、政策の方向
性を論じ、考え方をとりまとめてみました。政策課題ごとに精祖ま
ちまちな面があり、統一性には欠けた部分が多いと存じますが、ご
一読いただければ幸いです。
今後、小異を捨てて大同に就くことが必要になることもあるので
はないかと考えており、国民のために、参議院としての役割を果た
して参りたいと思っております。
世話人一同
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【「まっとうな日本を考える」要約】
(目次)
問題意識、そして基調理念
I 経済・産業・環境エネルギー政策
1.デフレ経済の根幹を正す
2.産業の活性化をすすめる
3.農林漁業の活性化をすすめる
4.強靭な国土の形成をすすめる
5.環境・エネルギー政策を転換する
II 医療・福祉・雇用政策
1.超高齢社会を支える社会保障制度を確立する
2.医療・福祉制度を確立する
3.雇用の安定をすすめる
III 国際・安全保障政策
1.国際化と連携強化をすすめる
2.国の安全保障を確立する
IV 教育・文化・報道政策
1.教育のあり方を正す
2.報道・出版のあり方を正す
V 憲法・政治制度
1.憲法の意義と役割を考える
2.政治制度への提言
3.地方自治体と国の役割への提言
◆◆問題意識、そして基調理念◆◆
〔日本の行末を案じて〕
わが国の政治状況は、政局より政策論議を優先すべきと言われ続
けながら、未だにまともな政策論議が十分にはなされていない状況
が続いている。
今後、政権が代わろうが、総理に誰がなろうが実行されるべき政
策、大きな枠組みの中で日本はこういう方向で行くべきという政策、
すなわち「まっとうな日本を考える」問題意識と政策を明らかにし
ておく必要がある。
〔問題の根幹にあるもの〕
単純明快すぎて誰をも思考停止にさせる「改革」という言葉も、
「チェンジ」という言葉も極めて安易に使われている。市場原理や
競争原理の下で金額の多寡のみが問題とされる。
社会には本質的に市場原理にそぐわないものがあるし、効率とは
別の価値観で見なければならないものもある。
また本来、様々な人間がいて、様々な活動があるのだから多様な
価値観があるはずなのだが、それをたった一つの基準で仕切ろうと
すれば必ずしもうまくいかないこともおきる。多様な価値観の下で
あればいくらでも生きる道があるし、問題の打開策もあるはずなの
に、相変わらずの市場原理や効率化だけで対処しようとするから混
迷は深まるばかりである。
その結果が地方の過疎化を生んだとも言える。地方に人が住まな
くなり、住めなくしたのだ。人口も資産も都市に集中させれば効率
がいい、と市場第一主義でやってきたから国土利用に極端な過密・
過疎が生じてしまった。これからは価値観を変えていく工夫がいる。
〔国民が憲法を作る重み〕
もともと日本はこんな国ではなかった。小さな島国で、他国の大
きな侵略を受けずに自立の道を歩んできて、個人の力、共同体の力
で乗り越えてきた。永い歴史・文化はまさに先人の知恵の塊である。
国、国家、国民、そういったものが今成り立っていること自体がこ
れまで積み重ねてきた日本の歴史そのものである。
それがいつの間にか自立心を失い、他人や外国の目ばかり気にす
る国民になってしまった。多分、日本史上初めての敗戦、占領を体
験し、主権を失う体験をして、日本人の自信を取り戻せないまま、
日本人が培ってきた規範意識が歪められたまま、今に至っているか
らだろう。経済的には戦後を乗り越えたが、心は占領されたままに
ある。この状況を乗り越えるためにも憲法改正が大きな意味を持つ。
だとすれば、国民が自らの意志で日本という国はこう考えましょ
う、と過去の歴史を踏まえてきちんと明示しなければならない。
国を守る、自らを守るにはどうしたらいいかなど、いろいろな項
目について一つひとつ原点に返って考えていくことが必要である。
〔日本の一次産業の重み〕
国家のあり方を考える時の価値判断として、安ければいいとか、
効率至上主義とか、早ければいいといった価値基準から離れる必要
があるだろう。地方は地方で心豊かに住めるための政策を作るべき
だし、それが可能となる産業政策もやるべきだし、国家の予算の付
け方もそういう方向へもっていくべきだろう。
日本の農林漁業は長い間、国土保全、自然保全をやりながら生産
してきた。生産しながら国土保全、自然保全を維持してきたと言っ
ても良い。だから共同体という共助の精神が醸成された。
大災害を乗り越えてこられたのも、日本の農業、稲作の水田社会
が築いた互助精神があったからだろうし、それが日本の祭り・行事
になって引き継がれ、それが自然との共生にもつながり、先進国で
は例を見ない生き物の多様性、二次的自然を維持してきた。
林業も林業だけを考えて維持すべきものではない。森林は都市に
きれいな水や空気を送ることができるのだから、都市は森林にお金
を入れて当然という考えも成り立つ。こういった本質論からの議論
も必要である。
いろいろな産業について見直し、地方が暮らせるようにすること
を最大限工夫せねばならない。また当面の大きな問題として、デフ
レからの脱却が必要である。これも国家の病気と言って良い。対症
療法だけではなく原因治療もしていかないと解決しない大きな問題
である。
〔市場第一主義との決別〕
本来、人間社会には多様な目的があり多様な生きる道がなければ
ならない。それは単に経済効率だけでは計れない。一見ムダに見え
ても後に役立ち、良かったということは数多くある。
我々は市場第一主義、効率優先といった単純な価値判断とは一線
を画し、しかし、単に昔へ戻ればいいというのではなく、一つひと
つの項目について英知を発揮し、ていねいな議論を重ね、今の日本
はこういう政策をやるべきだということを提言したい。
◆◆デフレ経済の根幹を正す◆◆
この20年、わが国は名目GDPが増加せず、特にこの3年で、50兆円
を超えるGDPが減少し、急激な経済収縮が起きている。
経済を収縮から拡大へ方向転換するためには、政府が積極財政を
する以外に道はない。具体的には、政府の建設国債の発行等による
需要創造が不可欠である。
当面するデフレ脱却をはかるため、災害列島日本を強靭化し、防
災減災対策を早急に構築し、さらに将来の成長基盤を築く目的で厳
選された戦略的な公共事業の着実な実施など、内需拡大・所得向上
のための積極的な財政出動を行う。
◆◆産業の活性化をすすめる◆◆
これまで日本は、勤勉な国民性ともの作りに見られるように、創
意工夫により鉱工業品の競争力を強め、貿易立国として先進国の仲
間入りをしてきた。しかし、世界経済の国際化の中で、途上国の進
出によりもはや有利性を発揮できなくなってきている。
高齢化や環境制約など経済社会の課題の解決を官民一体となって
はかり、わが国を世界最先端の技術やサービスの実験場とすること
で、新しい内需を切り開いていく。これにより、世界で売れる製
品・サービスを提供し、付加価値の高い外需を獲得することができ
る。特に、日本の企業の99%を占める中小企業の潜在力を発揮させ
る政策を遂行し、雇用を確保しなければならない。
◆◆農林漁業の活性化をすすめる◆◆
今、各界から、わが国の農林漁業の構造改革が求められている。
しかし、わが国の農林漁業政策の方向を考えるにあたっては、わが
国が、アジアモンスーン下における山の多い島国であるという諸制
約を踏まえてかかる必要がある。これら制約は、経済原則だけでは
克服できない問題である。
そうした制約の中においても農林漁業の果たす役割を明確にし、
その努力を前提に、わが国農林漁業の重要性について国民合意を実
現していくことが必要である。
その具体策として食べてゆける農業を作りをめざして、農地の所
有は所有として維持しながら、農地の利用を意欲ある農業者や法人
に集め、まさに、わが国の実態を踏まえた「日本型地域適合複合経
営体」を作りあげ、それらを対象とする経営所得安定制度を確立す
る。
さらには、国土の7割を占める森林と、それが作り出している日
本の自然と景観の維持、豊富にある木材が作りあげてきている日本
の家屋や文化、さらに地球温暖化の中で、CO2の吸収源対策として
も、山を守る取り組みを強化する。
また、海に囲まれた島国として、魚を中心とする食文化の維持、
漁港の整備、加工流通施設の充実、国境措置の維持等、水産業の振
興対策を強化する。
◆◆強靭な国土の形成をすすめる◆◆
戦後約70年間において、わが国の国土の利用の仕方は大きな変化
を遂げてきた。
一言でいえば、過密・過疎が進行し、都市・地方それぞれの地域で
大きな問題を抱えている。加えて、自然災害の大きな脅威にさらさ
れているわが国では、これらに的確に備えるための政策が重要であ
る。
政権交代以降失った、農地、農村、林野、治水、漁港予算をはじ
めとする100年、200年先を見越して進められる国民の安全・安心、
国際競争力強化等にかかわる社会基盤整備予算を復活する。
◆◆環境・エネルギー政策を転換する◆◆
東日本大震災を契機とした福島第1原子力発電所の事故は、国民
生活・地域経済・産業政策・環境に対して甚大な被害を与えた。
われわれは、「福島のような事故を二度と繰り返してはならな
い」ことを肝に銘じ、今後のエネルギー政策は「国民の安全」を最
優先としたうえで、徹底した事故検証を行うとともに、エネルギー
基本計画の見直しによる短期、中期、長期の計画立案と着実な実施
を推進する。
◆◆超高齢社会を支える社会保障制度を確立する◆◆
日本は世界でも突出して急激なスピードで超高齢社会が進行して
いる。出生児数の減少に歯止めがかからず、若い世代の減少が続く
ことで、国力の衰退が懸念される。日本人の優れた特質である勤勉
性と助け合いの精神を基本にして、「自助を基本とし、共助・公助
が補う安心の社会づくり」を基本にした政策の推進をはかることが
必要であり、党派を超えて、高齢化がピークを迎える2050年を見据
えた社会保障制度の再構築を行う。
◆◆医療・福祉制度を確立する◆◆
わが国の国民皆保険制度は、国民に世界最高水準の医療の受診を
可能にしてきた原動力である。しかしながら、世界に類例がない長
寿社会を実現した誇るべき制度も、医師不足や財源のひっ迫で深刻
な状況に陥っており、早急な対応が求められる。
国民皆保険制度を維持し、良質な医療提供体制を守るため、必要
な財源を確保し、医師の地域的な偏在や診療科ごとの編在を解消す
るための方策を講ずるとともに、「かかりつけ医」の普及、終末期
医療のあり方の見直し、介護従事者の確保、在宅医療・介護サービ
スの充実を進める。
◆◆雇用の安定をすすめる◆◆
企業経営の合理化・効率化と、さらにはそれを徹底させるための
安い労働力を求める海外進出で、これまでのわが国の企業経営と雇
用関係の基本となっていた終身雇用・年功序列という日本型の雇用
慣行が変質し、非正規雇用者が増大する等、安定した雇用の確保に
支障が生じ、所得格差も拡大している。
このことは、社会の変化、生活の多様化の中で働く者の意識の変
化が雇用の形態を変えてきている側面も大きい。
就労意識の多様化を踏まえ、多様なニーズにこたえる雇用の受け
皿を用意する。企業側としても、経営の効率化合理化の観点からの、
労賃の切り下げを目的にした非正規雇用の拡大ではなく、企業を支
える「人材」として資質の高い社員を育てるという、働くことの意
義を重視したものにしてゆく必要がある。
◆◆国際化と連携強化をすすめる◆◆
ベルリンの壁が崩壊してから世界の資本主義経済圏は急速に拡大
し、金融マーケットを中心にグローバル化が進んでいる。そして、
米国の一極集中体制から多極化する中でさらなるグローバル化が急
速に進んでいる。
多極化する国際化の中で、アジアの一員であることを踏まえた上
で、国益を明確にしながら戦略的な連携をはかっていく必要がある。
TPPについては、「聖域なき関税撤廃を原則とする限り交渉参加
に反対する」という方針に基づき、米国が基本姿勢を改めない限り
交渉に参加しない。
二国間FTA/EPAについては、日本は自らの国益を中心にして、戦
略的に各国との交渉に積極的に取り組む。その際、国土の条件や気
候風土に左右される農業については、WTO交渉でも合意している
「世界各国の多様な農業の共存」を基本にして取り組む。
◆◆国の安全保障を確立する◆◆
わが国の安全保障の体制は、占領下に制定された戦争放棄を謳う
憲法の下、国内治安維持を任務とした警察予備隊が創設され、現在、
自衛隊という名に変わって維持されている。
現在の自衛隊のあり方として、自主憲法制定による国軍化を推進
するとともに、国軍としての名誉や地位の明確化をはからねばなら
ない。あわせて国軍を円滑かつ効果的に運用するための法制度、運
用組織のあり方などを整理し、わが国の防衛基盤の拡充に努めなけ
ればならない。
◆◆教育のあり方を正す◆◆
日本は伝統的に特に教育を重視してきた。日本の底力は教育にあ
る。アジアの小島国である日本が独自の文化や伝統を維持しつつ、
世界に誇る国として存在しえたのは国をあげた教育の結果である。
改めて、家族・地域社会・国への帰属意識を育て、国際的にも通
用する徳育、豊かな情操心・公共心を育てるとともに、グローバリ
ゼーションの時代にあって、日本人としてのアイデンティティを高
めるための教育を展開する。
◆◆報道・出版のあり方を正す◆◆
わが国においては、憲法第21条において、表現の自由が規定され
ており、報道の自由については、公正かつ公平なものであり、客観
的事実に基づいた記事であるという社会的一般的な認識が存在して
いる。
しかし、マスメディアはあくまでも民間の営利会社であり、やや
もすると世論迎合になっており、第4の権力として公益性を認める
一方で、公的責任を負わせる必要がある。また、わが国においては、
日本放送協会(NHK)が国民からの受信料の徴収で公的な立場での
放送を行っているが、民間と国営的放送との機能と役割について検
証することが必要である。
◆◆憲法の意義と役割を考える◆◆
現行憲法は、アメリカの占領下で主権が制限されている状態で、
明治憲法の改正という手続きを経て、制定された。従ってこれは正
しい意味での憲法でない。戦後のわが国の歴史は憲法でないものを
憲法として取り扱ってきたとも言える。
本来憲法は、国体・国柄を表わすものであり、長い歴史のある英
国では、成文法を持たない。慣習がその役割を果たしている。わが
国には、十七条憲法等、歴史と慣習の積み上げがあり、それで十分
という議論もあるが、近年、論議が沸騰している男系皇統の堅持等、
早急に方向を定めることが求められており、これらも含めてわが国
と国民の規範となる成文憲法の早期の制定が必要である。
◆◆政治制度への提言◆◆
大衆迎合主義が政治を席巻し、政治は機能不全に陥っている。政
治の使命は国民の生命財産名誉を守ることである。そのため、ポピ
ュリズムから脱却し、政治の王道に戻る必要がある。
ポピュリズムからの脱却のための選挙制度の改革、中選挙区制へ
の復帰、定数是正、国民理解の醸成、二院制の堅持と発展等につい
て、検討し、成案を得てゆく必要がある。
◆◆地方自治体と国の役割への提言◆◆
世界的に経済と企業のグローバル化が進んでおり、その中での国
家が持つ意義や役割を明確にしていくことが求められる。同時に、
国家を形成し、国民が居住し活動する地方の役割を考え、国と地方
との正しい関係やあり方をきちんと位置付けることが求められてい
る。
地方自治体と国の役割を考える場合、道州制についても議論を進
めるが、一方で、国家が果たす外交・防衛をはじめとする必要な国
家機能のあり方について、実効性のある議論を進める必要がある。
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