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山田としお メールマガジン259号
農林水産委員会でシイタケ問題を質疑

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      ***山田としお メールマガジン No.259***


                    2012年4月17日発行

                 山田としお公式ホームページ
              (http://www.yamada-toshio.jp/)
 
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         農林水産委員会でシイタケ問題を質疑
 
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【木材の生産額を上回るシイタケ等の生産】

 1カ月続いた予算委員会が終わり、懸案の被災地を訪ねたことに
ついては前回のメルマガに書かせていただきました。水田の除塩や
育苗の種まき、園芸用のハウスの建設など、前に進む活力の一方で、
ガレキは片付いたものの荒涼とした野っ原と、山裾の片隅にひっそ
り建つ仮設住宅が見え隠れしており、復興はまだまだです。そして、
その被災地が原発事故で広範囲にまき散らされた放射性物質の汚染
に苦しんでいる実態を見てきました。

 その典型が生シイタケの汚染です。生シイタケの春の出荷を準備
していたところの多くで新基準値の100ベクレルを超えることとな
りました。原因は山から切り取った原木にあります。山の原木が汚
染されていて、これまでの暫定基準値の500ベクレルはクリア出来
ていたものの、100ベクレルはクリア出来なかったということです。
原木は通常2〜4年間は使えます。昨年仕入れた原木は汚染されてい
ても大丈夫でしたが、基準が変えられた今年の春からは大丈夫でな
くなりました。原木の除染を繰り返し、使えないものは廃棄し、し
かし、汚染されていない新しい原木はなかなか手に入らず、価格も
高騰しています。


【生産の現場を顧みない新基準値の決定がシイタケ農家をつぶして
いる】

 一体だれの責任でしょうか。未曽有の地震と津波、想定外の原発
の爆発、その現実を全く踏まえないで世界で最も厳しい放射性物質
基準値を決めて、「安全」に加えて「安心」を確保しましたと得意
げな小宮山厚生労働大臣に責任があります。もちろん安全は徹底し
て確保されなければなりません。しかし、突然降ってわいた出荷停
止に将来を悲観して経営を止めようとするシイタケ農家に、きちん
とした対策が講じられなければなりません。

 私は、そのことの問題を、12日の農林水産委員会で取り上げまし
た。

 当日は、国有林野の負債の解消を長期にわたり改善していくため
の特別会計の設置等がテーマでありましたが、そのことは加治屋先
生にお任せして、私は短い時間でありましたが、日本全体の山から
の木材の産出額よりも、シイタケを中心とするキノコの産出額の方
が大きいという中で、涙ながらに訴えられたシイタケ農家の苦衷を
取り上げました。

一つは、小宮山大臣の新基準値の設定は、安全はもちろん必要です
        が、必要以上の過重な負担と混乱と犠牲を農家に与えてい
        ること。

二つは、汚染されていない原木の確保、原木の除染、検査の徹底、
        きめの細かい出荷制限、そして損害賠償を徹底して行うこと。

三つは、大変困難ですが、とてつもない規模での山や森の除染を、
        技術の開発も含めて、農水省がきちんと行うこと。

以上を訴えさせてもらいました。


【ようやく仙台牛が東京市場で復活】

 もう一つは、前々から農林水産委員会で質疑していたことであり
ますが、稲わらが汚染され、それを飼料にした牛が汚染され、その
食肉が全国に出回り大変な混乱を生んでいました。その現場を宮城
で見せてもらいました。汚染稲わらは、遠く離れた田んぼの真ん中
のハウスに隔離され、しかし、まだ多くは畜産農家の庭先に積み上
げられ、糞尿からもセシウムが出て、その糞尿は堆肥センターでラ
ックに入れられたまま行き場を失い積み上げられていました。一体
どういうことでしょうか。

 もちろん今は、汚染稲わらは出回ってはおらず、宮城の牛も全く
安全ですが、これまでの経緯もあって、仙台の市場での取引か、千
葉の食肉センターで解体されて芝浦に運ばれての取引しか認められ
ていませんでした。その宮城の牛が、10カ月ぶりに、芝浦で解体さ
れ、芝浦で取引されることになりました。東京食肉卸売市場で解体
され、そこで取引されるということはそれで箔が付くということら
しいです。宮城の肥育や繁殖農家の皆さんも喜んでおられました。

 そこでさっそく、その初日のセリに出かけることとし、委員会の
翌日の13日に芝浦市場を訪ねました。JA全中の新人研修と、畜産
を担当する部長になった時に挨拶に出かけた時以来の訪問でした。
岩手の前沢牛からセリが始まり、茨城の常陸牛、栃木の那須牛、千
葉の上総牛等が続き、そして仙台牛の順番になりました。私が訪ね
た地区の畜産農家の牛がセリに掛けられました。セリ直前の枝肉段
階での評価はA5で、最高ランクです。最初はキログラム1,900円か
ら始まり、2,000円を超えてから1〜5円単位にセリ値が上がってい
きました。我ながら興奮しました。上がれ上がれと自然と声をかけ
ていました。結局、2,395円となり、私が見ていた限りでは前沢牛
の2,444円に次いで高い価格になりました。嬉しかったです。JA
みやぎ登米から来ていた担当者も苦労して東京市場に持ってきたこ
とを喜び興奮していました。

 シイタケ農家も、肉用牛農家も、まだまだ困難があるでしょう。
しかし、希望を捨てずに頑張りましょう。



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