メールマガジン Mail Magazine

山田としお メールマガジン219号
重大な危惧を抱かざるを得ないこと

◆◇==========================◇◆
   
        ***山田としお メールマガジン No.219***  
 
   
                    2011年4月21日発行

                  山田としお公式ホームページ
          (http://www.yamada-toshio.jp/)

◆◇==========================◇◆

               重大な危惧を抱かざるを得ないこと   
  
◆◇==========================◇◆

【なぜ今、経団連は、TPP促進なのか】

 オーストラリアのギラード首相が20日に来日されました。南三陸町を
中心としたオーストラリアの救援隊の派遣には感謝申し上げたい。
その被災地も訪ねていただけるといいます。

 しかし、その日程で、一つ気にかかることがあります。それは経
団連との会談です。その経団連は、19日に、TPP参加促進を盛り込
んだ提言を決め、公表しています。すでに同日の日経新聞の社説で
は、その主張を紹介し「経済復興のためにもTPP参加を急げ」「傷
ついた日本経済の成長を支える柱は貿易である。菅政権は今こそTPP
交渉への熱意を示すべきだ」と結んでいます。こうなると、ギラード首
相とはTPPを視野に置いた日豪EPA交渉のことを必ず話題に
するのでしょう。

 19日の自民党の農林水産物貿易調査会(加藤紘一会長)でこのこ
とが話題にのぼりましたが、外務省はじめ、どの省も、オーストラ
リアとは4月にEPAの協議を行う予定だったが災害の発生によりこれ
を取り止めているので、今回の首相の訪日で話題になることはない
と言明しました。しかし、出席議員の再三の追求に対して、各省の
幹部職員が何らかの形でオーストラリアを訪問し協議を行っていた
ことまでは明らかにしましたが、誰が何をどんな形で協議したかに
ついては最後まで口をつぐんでいました。

 これでは、さらに疑惑が深まるわけで、17日に米国のクリントン
国務長官が来日し、表向きは原発事故への対処法など大災害に対す
る米軍の「おともだち作戦」を菅総理が高く評価し、同盟強化をた
たえる会談となっていました。しかし、その際、クリントン長官、
ドナヒュー全米商工会議所会頭、松本外務大臣、米倉経団連会長の
4者会談がなされていたことを思い返しますと、これは何かあった
のではないかと疑わざるを得ません。
 

【政治も全く理念なし】

 まして、次の二つのことが伏線としてあったことが心配になりました。

 一つは、3月末に、国民新党が民主党の岡田幹事長に対して、連
立の約束だった郵政改革法案を審議する郵政改革特別委員会の設置
を迫った際に、岡田幹事長が「原発の封じ込めにあたっては米国の
支援をもらわなければならず、今、米国の機嫌を損ねるようなこと
は出来ない」として、国民新党との約束を反故にしようとしたことです。
「米国の機嫌を損ねられない」というのであれば、TPPについても米国の
要求に従わざるを得ないということではないのか、と心配したことが
思い出されました。結局、国民新党が連立離脱をにおわす中で、民主
党は特別委員会を設置することとなり連立は維持されたのでした。

 二つは、4月12日に、TPPに関する各省局長級による作業部会が開
催され、日本農業新聞が「TPP参加検討再開」として報じたことで
あります。このことは、内閣府副大臣から、外務副大臣に対して、
災害で中断しているが「事務的に詰めるところは詰めておいてほし
い」と依頼があり開いたというものらしいのです。表向きは閣僚に
よる「食と農林漁業の再生実現会議」も全く動いていない中で、事
務局会議としては動きようがない、今は、災害対策と原発問題で手
が一杯だということで作業部会は終わったらしいです。

 
【求められる新たな国づくりの気概と構想力】

 ともかく、こういうことが疑念として生ずるのは、経団連が相変
わらずというか、今まで以上にTPP参加を主張していることです。
経団連の米倉会長達は、自分たちの会社が大事で、大災害で苦しん
でいる多くの国民・市民の痛みを理解していないのではないでしょ
うか。そして菅総理は、未曾有の災害に直面して自らのリーダーシ
ップが問われる中で、失点を取り返すべく思い込みを強行しようと
しています。ともかく菅総理は、その延命のために、破れかぶれで
何を言い出すかわからないということです。

 しかし、さらに心配なのは、マスコミも、経済界も、相当数の政
治家も、そして被害にあっていない多くの国民も、この日本の危機
を乗り越えるためには経済成長が必要であり、若干の問題があって
も、TPP参加だと受け止めてしまっているのではないのかというこ
とです。

 今必要なのは、TPPが農業だけでなくて、国民生活全体、そして
我が国のあり方にかかわる問題を含んでいることの理解と合意がも
っとなされることです。そして、TPPではなくて、改めて、この危機を
契機に、高齢者福祉対策や農林漁業の充実など地域における協同
活動の強化による国民生活の充実と、そのための内需の拡大を基
本とする経済運営を進めることです。そうした国づくりの気概と構
想力を持たねばならないということです。

 今、日本が問われているのです。

◆◇==========================◇◆

●配信を停止されたい方は、下記のページから配信停止のお手続き
 をお願いします。

【山田としおメールマガジン 配信停止】
https://ssl2.another-staff.ne.jp/ja0026/mailmagazine/index.html

●これまでに配信したメールマガジンの内容は、以下のURLから
 ご覧いただけます。

http://www.yamada-toshio.jp/mailmagazine/archives/

●お問い合わせ
 本メールに関するお問い合わせは、
         info@yamada-toshio.jp までご連絡下さい。

◆◇==========================◇◆
  〈山田としお後援会〉
      〒100-6826  東京都千代田区大手町1-3-1
                 TEL  03-3286-3924
   Copyright(C)Toshio Yamada all Rights Reserved
      発行:自由民主党東京都参議院比例区第三十四支部
     ---掲載記事の無断転載を禁じます---
◆◇==========================◇◆

お問い合わせ Contact

【山田としお国会事務所】

〒100-8962
東京都千代田区永田町2-1-1 参議院議員会館809号室
TEL:03-3581-3111(代)、03-6550-0809(直)
FAX:03-6551-0809

【山田としお後援会(全国)】

〒101-0054
東京都千代田区神田錦町1-23 宗保第2ビル3階
TEL:03-6380-8280
FAX:03-3293-0321

TOPに戻る