◆◇==========================◇◆
***山田としお メールマガジン No.207***
2010年12月20日発行
山田としお公式ホームページ
(http://www.yamada-toshio.jp/)
◆◇==========================◇◆
この国をどう元気にするか
◆◇==========================◇◆
1.TPPは大問題
ここ2週間あまり、全国各地に呼ばれてTPPがいかに問題であるかを
皆様にお伝えしています。
20〜30分程度の短い時間であれば、TPPへの参加が確実にわが国
農業を崩壊させることを説明できます。私の説明力も、情報もそれなり
に内容があるという自信もあります。
1時間の時間をいただいた場合は、TPP参加の関税撤廃による農業へ
の影響だけでなく、人の移動、政府調達、医薬品、金融、保険や投資
等々の各分野において米国の基準を押し付けられることで、この国の
あり方にまで大きな影響が及ぶことをも説明できます。加えて、TPPは、
APECで菅総理が「第3の開国」と言ってカッコ良く振る舞ってそれで終
わり、本当のねらいは、普天間問題や尖閣諸島問題での失敗を取り返
すために米国の誘いに乗ってご機嫌取りをしただけだ、という解説も
可能です。そして、TPPに参加しても、すでに海外進出しているわが国
の輸出企業の輸出はこれ以上増えず、経済の成長も期待できない、
ただ農産物の輸入をさらに求められるだけだ、と結論づけることもでき
ます。
2.だが、この国はどうするのか
ところがここまで来て、「では、わが国はどうするんだ」、これを
説明しないと役割を果たしたことにならないのではないのかと、話し
ながら自問自答しています。
そこで日本は、TPPでなく、韓国をはじめ成長の著しいアジアの国々
との間で、「各国の多様な農業の共存」を基本に、「自由化と協力の
バランス」をとって経済連携を強化すべきだし、介護福祉士や看護師
等の人の移動も同じアジアの人であればスムーズだと、私の考えも
説明しています。
当然、最後の締めでは、TPP参加とは関わりなく、高齢化が進む
農業の再建をはかることが必要であり、「食べてゆける農業経営を
どうつくるか」「若い担い手をどう定着させるか」「そのための農地や
作物等の条件整備をどう進めるか」「担い手への直接支払いをどう
するか」について言及します。
これで終わればいいのですが、会場からの質問で、「苦しくなる話
ばかりを聞いた」「現状を打破する前向きの話はないのか」と言われ
ると、「やはりそうか」「自分はそこを言及しきれていないからな」
と、一気に落ち込んでしまいます。追い込むかのように、「こうした
ら元気が出る」「田舎は本当に困っている、所得が減って停滞してい
る」「仕事を辞めさせられた若い人達に希望を与えられるような策は
ないのか」「農協の事業も実は大変なんだ」と言われると答えようが
ありません。ましてや、最近説明に加えた、「わが国の人口が減り、
人口構成も若い人が減り高齢者が増える、若い人一人で高齢者一人
を支えなければならない時が迫っている」「これでは、コメの消費も減
る、コメ以外の作物を選択し、輸入物に替えてそれをどう定着させる
か、そのための不足払い等の仕組みをつくる」「近いうちに中国は食
料不足に陥る、その時は中国への輸出も可能になる」「地域の多様な
担い手を支える経営安定対策の仕組みもつくりたい」と答弁していま
すが、これでも質問者は満足してくれません。
3.政治は、役割を果たせるのか
一体この国をどうするのか。
菅総理も前原外務大臣も仙谷官房長官も、「TPPに参加すれば経済
が成長し、雇用も拡大する、それを邪魔しているのは農業だ」「貿易の
自由化による成長の確保と農業の振興を両立させる」「そのための政策
をつくる」「それを邪魔する農協も改革する」と発言しています。こんな
乱暴な話は絶対にのめません。「どうしたら、農業が再生できるのか、
その政策は、財源は、推進の主体は」どうするのか。今から検討する
といいますが、ヤル気も案もないのに、カッコだけつけて、こんな混乱を
もたらしてしまった菅内閣は絶対に許せません。こんなことで、大切な
ものを失わせるわけにはいかないのです。
ところで、改めて、私も、そして自民党も、どうしたらこの経済の低迷を
脱することができるのか。円高等の為替の調整か、経団連会長が言う
移民の受け入れか、国民一人一人の増税の一方での法人税の軽減か、
企業の内部留保の放出による雇用の拡大か、賃金のアップか、国民
一人一人が我慢を止めて手持ちの財産を消費に回すことなのか、一時
的な国債の増発と歳出の拡大か、金融緩和か、40万人を超える待機高
齢者のための介護施設の増設か、子ども手当を止めての保育園や幼稚
園の増設か。
それとも、世界を覆っているグローバリゼーションというのはこういうこ
とであり、どの国も市場原理の徹底で身動きできなくなっているのでしょ
うか。金融緩和すればバブルになり、再び金融機関破たんの二の舞い
になります。どこかの国の一企業が破たんすれば他国に広がります。
それを回避するため内部留保を厚くして経営を支える。いつ何時起こる
かもわからない買収や統合は何としても避けたい。油断は禁物だという
ので国も経済も社会も、自己抑制してしまっている。これが新自由主義、
市場原理の行きつく先なのでしょうか。
誰が、どう解決するのか。またまた迷路にはまりこんでしまいました。
政治は、この糸口を開くことができるのか。
◆◇==========================◇◆
●配信を停止されたい方は、下記のページから配信停止のお手続き
をお願いします。
【山田としおメールマガジン 配信停止】
https://ssl2.another-staff.ne.jp/ja0026/mailmagazine/index.html
●これまでに配信したメールマガジンの内容は、以下のURLから
ご覧いただけます。
http://www.yamada-toshio.jp/mailmagazine/archives/
●お問い合わせ
本メールに関するお問い合わせは、
info@yamada-toshio.jp までご連絡下さい。
◆◇==========================◇◆
〈山田としお後援会〉
〒100-6826 東京都千代田区大手町1-3-1
TEL 03-3286-3924
Copyright(C)Toshio Yamada all Rights Reserved
発行:自由民主党東京都参議院比例区第三十四支部
---掲載記事の無断転載を禁じます---
◆◇==========================◇◆