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＊＊＊山田としお メールマガジン No.037＊＊＊
2007年4月19日発行
山田としお公式ホームページ
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山田としお日記 No.064
能登半島地震の被災JAを見舞う
―4月6日―
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能登半島地震の被災JAを訪ねました。被災地の農業被害の状況や
必要な対策をこの目でしっかり見ておくことが必要と考えたからで
す。
七尾線の沿線の水田は、荒起しがなされ、水を張るなどすっかり
春です。車窓から見える高松や宇ノ気は、子供の頃に村の海水浴や
家族で訪ねたところです。私のふるさとは、倶利加羅山をはじめ県
境の低山を越えたところにあります。
JA能登わかばは、JAの建物の周囲が液状化で沈下し、階段が宙に
浮き割れていました。断層のためか、直線で被害が続き、そのため
隣りでも10ﾒｰﾄﾙ離れると被害が違っているといいます。また、揺れ
の向きでも家屋の被害が違っているそうです。
JAは、常務の気転で地震直後に使い捨てカメラ1000個を街中の店
から買い集め、各戸ごとに1個で被害の状況を写真に撮る作業を行っ
たといいます。職員らは、自身も被害に遭いながら、土日の休みな
しで被害状況を調査しています。
JA志賀は、総代会当日でしたので、役職員総出で被害調査に入っ
たそうです。
震源地に一番近かった門前町への海岸の道路は海側に落ち込んで
おり、橋とのつなぎ目も陥没していました。神社の鳥居が落ち、お
寺の墓石も倒れています。
街中は特にひどく、家々が倒壊しています。名刹総持寺の門も落
ちていました。火が出なくてよかったとの声はどこでも聞きました
が、当日は友引で葬儀がなかったからではないか、というのは宗教
心の篤い能登地方らしい判断です。
その門前町を地域とするJAおおぞらの大泉組合長はじめ皆さんを
訪ねた時に「ドン」と下から突き上げられました。女性職員の「
キャ！」という叫び声。窓から外を見るとカラスが縦・横に狂った
ように飛んでいます。組合長は悠然と「震度4かな」と予想していま
したが、その通りで、もう慣れてしまったそうです。
家屋調査、各戸のプロパンの点検・回収、倉庫や2万袋にも及ぶ米
のはいつけの崩壊対策、農地や水路の被害調査等、仕事は山積して
います。避難所から出勤している職員もいます。大変だ。
JA町野町、JA内浦町、JAすずしともに、時間が遅れに遅れての訪
問となりましたが、組合長さんはじめ、皆さんお待ちいただき、逆
に、私が励まされました。そして、組合長の皆さんは、それぞれ、
このことで集落崩壊がさらに進むことを心配されていました。まさ
に高齢化と過疎化に追い打ちをかける災害でした。
ところで、能登のJAは昨年8月初旬に訪問していましたが、今回は
全国各地を廻ったうえでの再訪問となったのだが、能登の村々は入
母屋づくりの白壁の家並みやきれいな田畑など、改めて美しい景観
だと感じました。私も、以前から、「能登はやさしい土までも」と
の言い伝えを聞いていましたが、災害に敗けずに頑張ってほしいで
す。
一日で400ｷﾛ、ずっと運転していただいた西井事務局長さん、あ
りがとうございました。
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