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***山田としお メールマガジン No.234***
2011年8月24日発行
山田としお公式ホームページ
(http://www.yamada-toshio.jp/)
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鹿野、民主党代表選候補に迫る
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【新自由主義には消極的】
8月23日、今国会最後の質問を農林水産委員会で行いました。割
当時間も25分間だけということなので、ちょうど代表選に立つとい
う鹿野大臣に、その決意をうかがうことにしました。もっとも、ま
だ出馬表明を行っておらず、熟慮中だというので、決意表明とまで
行きませんでしたが、鹿野さんを推している筒井副大臣が、鹿野さ
んは「過度な競争を良しとする新自由主義には消極的」として支持
を表明していることから、筒井さんと鹿野さんに、その意味を質問
しました。
筒井さんの言いぶりは、「新自由主義は格差を広げて自由競争を
最大限強調するもので、鹿野さんの今までの姿勢はそれとは異な
る」「農業を中心とした一次産業を極めて大事に扱い、それを何と
してでも再生したい、そういう情熱にあふれた人であり、これは新
自由主義的な傾向とは違うというふうに私は考えている」というも
のであり、私も賛成できます。
市場原理で突っ走り、今回様子をうかがいながら名乗り出た前原
前外務大臣の「1.5%のために、98.5%が犠牲になっている」とした
言いぶりとの違いを鮮明にし、支持の拡大につながるでしょうし、
一方で、文芸春秋の最近号で政権構想を発表した野田財務大臣は、
10ページにわたる論文の中で、「農林水」の文言は、農業者戸別所
得補償の「農」と、震災復興に関連して「農林水産業の再生」に触
れた「農林水」の2ヶ所しかなく、産業の空洞化、経済成長、財政
再建を中心に競争と市場原理を展開するだけなので、鹿野さんの特
色は大いにあると思います。
【米の先物取引導入は新自由主義でないのか】
鹿野さんは、「新自由主義は効率性を重視する考え方であり、し
かし、第一次産業というものは効率性だけではなかなか解けないい
ろんな問題があるわけで、当然そこにはしっかりした別の意味での
手間をかけるというようなことの重要性も出てくるわけでございま
す。また、新自由主義は成長という形で国民全体が幸せになるとい
う考えがあるが、しかし、そこに格差が生じて、安定した日本の国
民生活というものがだんだん偏った状況になってきている、これは
果たして日本の国民生活に適合するのかどうか、私自身も常に疑問
視しながら取り組んできた」と答弁されましたが、その通りなので、
頑張ってほしいと申し上げました。
もっとも私は、鹿野大臣が米の先物取引を認めたのは、そこに至
る食糧法の改変の動きと併せて、新自由主義そのものだと迫りまし
たが、大臣は、先物取引についてだけは、平成15年の食糧法の改正
でそれまでの商品取引禁止規定を削除しておりそれに従ったまでで、
新自由主義の流れとは異なる、「山田さんとは違う」と譲りません
でした。しかし、それは強弁です。
【被災地での二重債務解消対策は新法が必要だ】
さらに私は、終盤国会で焦点になっている、二重債務解消のため
の新立法について、鹿野大臣のリーダーシップの発揮を迫りました。
というのは、農林漁業者の二重債務を解消するためには、債務の担
保となっていて、しかし水に浸かったままの農地や事業用地の買い
取りが必要ですが、現在の政府案ではそれが出来ない仕組みである
ということです。すなわち、それに必要な財源が準備されておらず、
新しい法律による機構の設置と、必要な資金に対する政府保証、そ
して抵当権がついている農地や事業用地の買い取りによる有効活用
が必要ですが、そうなっていません。民主党も、衆議院の協議に入
ってから、「法律が必要」ということで、我々野党と同じテーブル
にのってきているのですから、大臣の努力をお願いしたいと迫りま
した。
大臣の答弁は、「ご意見を踏まえて取り組んでいかなければなら
ない重要なテーマであると認識している」と前向きでした。しかし、
民主党の提案した法律案の内容たるや、あくまで、現行の中小企業
対策を中心とした機構を法律化するに過ぎず、聞くところによると
内閣法制局にも相談したものでなく、きちんと法律の形を整えたも
のとはいえない内容であり、本気で二重債務の解消をやるのかと疑
念を抱かせるものでありました。全くもって、政治主導の民主党は
この程度なのかと言いたくなります。
今国会では、継続審議にならざるを得ませんが、次の新しい代表、
そして総理を選んだ後で、臨時国会では冒頭で、この法律案の成立
をはかって行きます。弁護士会も、JAグループも、全漁連も、銀
行やリース業界も、参議院で全野党が一致して通過させた法案に基
づき、政府の各省が一体となって乗り出した新機構の設置を望んで
おり、被災地の悩みや危機に早く応えなければなりません。
もう一つ、TPP参加こそが、新自由主義そのものであり、従来か
ら私が主張している「各国の多様な農業の共存」を基本に、ヨーロ
ッパやアジアとの連携をこそ進めるべきで、関税撤廃を原則とする
TPPは、米国の基準を押しつけるだけで、わが国の特性も踏まえた
各国の多様な発展につながらないし、「鹿野さんの理念とも合致し
ない」と迫りたかったのですが、時間がありませんでした。
民主党の代表選が今後どう推移するか、小沢グループがどう動く
のか、「新自由主義賛成」と「新自由主義反対」の視点がどう錯綜
するのか、これらの観点で代表選を見ていただくと、今後の政局と
わが国の行方を占うことが出来るかもしれません。
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